JR御殿場線「駿河小山駅」を多数の写真を用いて詳しく紹介する現地レポート

駿河小山駅

2018.8.4
駿河小山駅

ご案内

  • 静岡県内最北の鉄道駅
  • 券売機がないので、車内もしくは下りる駅で清算します

「駿河小山駅」は、静岡県内の最も北に位置する鉄道駅です。
旧東海道線の御殿場線と共に、1889(明治22)年2月に開業しました。
当初は、「小山駅おやまえき」という駅名でしたが、1912(明治45)年7月には「駿河駅するがえき」に改称、更に戦後の1952(昭和27)年1月に2つの名称を組み合わせた「駿河小山駅」に改称しました。

1898(明治31)年には、「富士紡績(現・フジボウテキスタイル)」の工場が小山で操業を開始し、日本全国から集められた工員がこの駅に降り立ち、活気に満ちていたそうです。
それ以降、小山町は「富士紡績 小山工場」とともに発展してきましたが、自動車が普及するようになると段々と小山駅の乗車人員も少なくなっていきました。
1990年代には1,000人を超えていた1日の平均乗車人員も、現在では400人前後となっています。
また、駅の裏手に「富士紡績 小山工場」が控え、以前は工場への専用線も敷かれていました。
現在、専用線としての機能は無くなりましたが、保線車両留置線に転用されています。

「駿河小山駅」には、券売機は設置されていません。
列車内、もしくは下りる駅で清算するようになります。

残念ながらエレベーターが設置されていないので、約30段の階段の利用するようになります。
自力での歩行が難しい方は、隣りの「足柄駅」を利用することをお勧めします。

現地レポート

「駿河小山駅」の駅舎は、昭和43(1968)年4月改築のコンクリート造りの建物です。
傾斜地に建っている為、ホームから少し高い位置にあります。

駿河小山駅 駅舎

駅の正面入口の階段脇には、トイレに下る階段があります。

駿河小山駅 トイレに下る階段

正面玄関の階段は約15段。

駿河小山駅 正面玄関の階段

歩くのが苦手な方は、正面玄関右手、道路側の入口へ。
小高い位置にある為、段差なく入れます。

駿河小山駅 正面玄関右手、道路側の入口は段差なく入れます

以前はキオスクが営業していましたが、駅の無人化に伴って現在は無くなり、代わりに自動販売機が並んでいます。

駿河小山駅 自動販売機

正面入口を入って右手には待合所があり、ベンチが6基ゆったりと並べられています。

駿河小山駅 待合所はベンチが6基ゆったりと並べられています

駅の改札。
2012(平成24)年に無人駅となり、窓口のシャッターも下ろされたままとなっています。

駿河小山駅 駅の改札

裏には、出場する人が切符を入れる切符回収ポストが設置されています。

駿河小山駅 切符回収ポスト

跨線橋を渡る前に、3段の階段。

駿河小山駅 跨線橋を渡る前に、3段の階段

1番線を跨ぐ跨線橋内部の様子。

駿河小山駅 跨線橋内部の様子

約30段の階段を下ってホームへ向かいます。
残念ながら、エレベーターは設置されていません。

駿河小山駅 約30段の階段を下ってホームへ向かいます

駿河小山駅は、島式ホーム1面2線。
1番線が「御殿場・国府津」方面行きの下り。
2番線が「松田・国府津」方面行きの上り。

駿河小山駅 ホームの様子

上り線の分岐している線路は以前、「富士紡績 小山工場」の専用線として利用されていましたが、現在は保線車両留置線に転用されています。

駿河小山駅 保線車両留置線

この線路の脇では、毎年春になると見事な「金太郎桜」が咲き誇ります。
河津桜と大島桜の交配種で、ソメイヨシノより2週間程早く咲き、小山町で一番早く春を告げる桜として知られています。
小山町の方達はこの桜を大切に思い、いつしか自然に「金太郎桜」と呼ぶようになったそうです。
この年は、季節外れの雪と一緒に咲き誇っています。

駿河小山駅 金太郎さくら 徒然なるままDIARY

駅正面入口から眺める駅前広場。

駿河小山駅 駅前広場

バス乗り場は、正面の分かり易い位置にあります。

駿河小山駅 バス乗り場は、正面の分かり易い位置にあります

駅前広場の角には、水汲み場もあります。

駿河小山駅 駅前広場の角には、水汲み場

駅前広場の公衆電話とポスト。

駿河小山駅 公衆電話とポスト

駿河小山は、金太郎誕生の地としても有名です。
小山町を散策する際は、色々な場所で活躍する町のマスコット・金太郎を探してみてくださいね。

駿河小山駅 金太郎誕生の地

金太郎のおはなし

昔、京都から来た八重桐やえぎりという名の山姥やまんばが、金時山で赤ん坊を宿しました。
お相手は、なんと夢の中で結ばれた赤い龍。
喜んだ八重桐は、白い着物一枚で「遊女の滝」に打たれ、お腹の赤ん坊の無事を祈ります。
その甲斐あって956(天暦10)年5月、「子産田こうみだ」で八重桐のお腹から、大きな産声と共にまっ赤な体の男の子が生まれました。
その赤ん坊は金太郎と名付けられ、元気にすくすくと育ちます。
「金時山」を自分の庭のように遊びまわり、熊と相撲を取っては見事勝利をおさめ、山の動物たちもいつしか金太郎の遊び相手になっていました。

元気に育った金太郎は976(天延4)年3月1日、都の武将・源頼光と出会います。
源頼光が下総から京都へ帰る途中、足柄峠にさしかかると、不思議な赤い色の雲を見つけます。
その雲を目指して山道を進むと、金太郎親子が住んでいました。
源頼光は金太郎を大変気に入り、都へ連れて行くことにしました。
都へ上った金太郎は坂田金時と改名し、渡辺つな碓井貞光うすい さだみつ卜部季武うらべ すえたけらと共に源頼光の四天王の一人としてたくさんの手柄をたて、日本中にその名をとどろかせたそうです。

金太郎の生家の跡地と云われているのが、「金時公園」内にある「金時神社」。
町の有志によって造営されたこの神社では、毎年5月3日「富士山金太郎春まつり」が開催され、子どもたちによる奉納相撲大会が行われています。

基本情報

住所 静岡県駿東郡小山町小山
駐車場 有り(送迎用)
アクセス

東名御殿場ICから約11.5km(約20分)

  • 掲載する内容は正確性を心がけておりますが、現地の事情や状況の変化により変更する場合もございます。
    お出掛け前に、現地にご確認ください。

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