コンパクトな敷地に機能的に配置された橋上駅舎「片浜駅」の現地の様子を徹底レポート！

• コンパクトな敷地に機能的に配置された橋上駅舎
• JR沼津駅付近鉄道高架事業で、沼津～片浜駅間に新しい車両基地が設置される予定

機能的に配置された橋上駅舎

沼津市郊外の片浜地区にある「片浜駅」は、国鉄分割民営化直前の1987(昭和62)年3月に開業しました。
「片浜駅」は、町中にある駅らしく限られた敷地の中で、ホームや改札、エレベーター等が機能的に配置された橋上駅舎です。
ホームは10両分の長さとなっているので、11両編成以上の列車の場合は、はみ出る部分の車両のドアが閉め切られます。
2004(平成16)年10月のダイヤ改正まで、JR東日本の113系11両編成が静岡まで直通していましたが、最後尾の車両のドアは到着しても開閉しませんでした。

新しい車両基地

現在「沼津駅」では、地上に設置されている駅を高架化するJR沼津駅付近鉄道高架事業が進行していますが、片浜地区にも新しい車両基地が移転される予定となっています。
そもそもなんで、用地買収の問題を抱えながら車両基地を移設しなければならないのかというと、「沼津駅」を高架化すると、現在の車両基地では本線に接続できなくなってしまいます。
じゃあ、車両基地も高架化すればいいじゃん。
となりますが、それには莫大な事業費が必要となります。
また、約42,000㎡という幅広い車両基地を現在の場所に残すとなると、この事業の本来の目的である区画整理や再開発ができなくなってしまいます。
その為、車両基地の移転が検討され、立地や地形条件、施工性など様々なことを総合的に検討し、移転先として片浜地区が選ばれたようです。

現在、「沼津駅」～「大岡駅」間(国道414号にある三ツ目ガードの東側)にある車両基地が、ど～んと「沼津駅」～「片浜駅」間に移転してきます。
留置線、通路線、洗浄線などの線路や、仕業点検庫、モーターカー庫、さらに洗浄、給油などを行う施設などなど。
用地費は含まれていませんが、新車両基地の事業費だけでも約85億円かかる大プロジェクトです。
この移転を機に、片浜や原西部地区の道路、水路などの整備を進めていき、地元の方の生活環境や利便性の向上も図った町づくりも進めていくそうです。

しかしこの事業、思うようには進行していません。
多額の税金が使われることに反対する意見や用地買収等の問題が、まだまだ山積しています。
今月(2018年10月)までに、新車両基地の約99.8％、新貨物ターミナルの約84.2％の用地が取得されました。
少しづつ進行しているこの事業の成り行きから、まだまだ目が離せません。