注目ポイント
- JR御殿場線の主要駅
- 富士山や富士五湖、箱根の玄関口の一つ
- 標高455mに位置し、夏場涼しく、冬場は肌寒い
JR御殿場線 御殿場駅は富士山や富士五湖、箱根の玄関口の一つとして駅前からは富士山麓や河口湖、箱根方面などへ向かうバスが発着し、多くの観光客が訪れます。
また観光シーズン以外の時期も、地元の通勤通学客や「御殿場プレミアムアウトレット」へ向かうシャトルバス利用者が多く訪れ、1日約5,000人弱が利用しています。
現在ではローカル線として知られる御殿場線も、その昔、東海道本線の中間駅の1つとして活躍していた時期がありました。
御殿場駅の歴史
御殿場駅は1889(明治22)年2月、国府津~沼津間開通時、旧東海道本線(現在の御殿場線)の中間駅の一つとして開業しました。御殿場駅前は、旧東海道本線(現在の御殿場線)開通により汽車で来る富士登山客に備えて旅館や商店、運送店などが立ち並び、大変な賑わいを見せていました。
しかし、その繁栄も長くは続きませんでした。
御殿場の標高の高さが問題だったんです。
御殿場駅は標高455mに位置し、沼津駅(標高7m)や国府津駅(標高20m)の両方向から来る列車はこの山間部の急勾配を登るために、当時、様々な策を講じていました。
補助機関車を連結して運転したり、急勾配に強いマレー式機関車を投入するなどの対策を講じましたが、産業の発展に伴い激増する便数をさばくためには、旧東海道本線(現在の御殿場線)の連続する急勾配区間が大きな障害となり立ちはだかりました。
そこで、東海道本線の輸送力増強を求める意見が高まり、新たに国府津から小田原・熱海を経て沼津に抜ける新線建設が始まりました。
工事は大量の湧水事故やトンネル崩落事故など幾度も困難に見舞われましたが、予定の倍以上の時間(15年3カ月)をかけて、1934(昭和9)年に丹那トンネルを開通させました。
これにより、東海道本線のルートが熱海経由に変更され、御殿場線は主要幹線の中間駅からローカル線の一駅となってしまいました。
1日に100本以上往来していた旅客・貨物列車の発着本数は、僅か20数本と激減してしまいました。
また、物資が不足する第二次大戦中には、新線敷設の資材として運用する為に御殿場線上りレールが取り外され、複線だった御殿場線も単線となってしまいました。
複線だった頃の名残は、現在でも駿河小山駅付近の旧線の鉄橋や谷峨駅付近の箱根第7号隧道などで見ることができます。
現在の電車はパワーがあるのでもちろん単独走行できますが、御殿場駅に到着すると標高が高くなるため肌寒く感じるかもしれません。
夏場は過ごしやすい涼しさですが、寒い時期に暖かい場所から訪れる場合、1枚上着を用意する事をお勧めします。
駅舎には上り下りする各場所にエレベーターが設置されており、ベビーカーや車いすでも特に問題はありません。
構内レポート
御殿場駅の案内図
御殿場駅は富士登山の玄関口としてふさわしい山小屋風の造りで、駅の東西を自由連絡橋で繋ぐ橋上駅舎です。 |
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切符売り場は2階に設けられています。 |
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御殿場駅唯一の改札口は、その隣にあります。 御殿場駅は、合計2面3線のホームとなっており、 |
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改札を出て左手奥に、コインロッカーが設置されています。 |
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改札を出て正面には、コンビニ仕様のキオスク「ベルベルマート」が営業しています。
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改札を出て左手が「富士山口」。 |
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バス乗り場は両出口に設けられ、行く方面により「富士山口」と「乙女口」に別れます。 |
富士山口レポート
富士山口は、階段を左に下るとタクシーとバス乗り場。 |
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タクシー乗り場は、階段を下りてすぐのところ。 |
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バス乗り場も、階段を下りた正面の分かり易い位置に見えてきます。 |
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富士登山バスの乗り場は次の通り。
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バスの切符売り場は、1番乗り場付近。 |
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窓口の営業時間は10:00~15:30で、12:00~13:00の間は休止時間となります。 |
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営業時間外は、窓口近くに設置されている券売機でお買い求めください。 |
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待合所は窓口隣りに設置され、10人程度が座ることができます。 |
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富士山口1階にエレベーターで下る場合は、改札を出てまず左折。 |
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コインロッカー前でもう1度左折、Uターンするようにホーム方面に進んだ先にエレベーターがあります。 |
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エレベーターで1階に下りると、バス乗り場やタクシー乗り場付近に下りてきます。 |
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逆に1階から2階に上りたい場合は、駅舎を正面に見て右側、弁当屋「桃中軒」の隣りにエレベーター乗り場があります。 |
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富士山口のお手洗いは、バス乗り場と階段を挟んだ向かい側にあります。 |
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お手洗い前には、富士山の伏流水が出る水汲み場が設置されています。 |
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お手洗い近くにはベンチが複数設置された駅前広場があり、待ち合わせなどに便利です。 |
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そんな広場の中で、ひときわ目を引くオブジェ。 これは、富士山と傘雲をイメージしたモニュメントです。 |
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駅前広場には、焼き芋型の岩「富士火山弾」も飾られています。 |
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駅前広場横には、送迎者用のロータリー。 |
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ロータリーに面して、「市役所駅前サービスセンター」や・・・ |
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「交番」が設置されています。 |
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「交番」の先には、「ポッポ広場」があります。 |
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ここでは、懐かしのD52蒸気機関車を見ることが出来ます。 |
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昭和19年5月に製造されたこの蒸気機関車は、山陽線や東海道線で貨物列車を多く牽引した後、昭和29年7月から御殿場線の端の駅がある「国府津機関区」に配属になりました。 |
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それから昭和43年8月8日に引退するまでの25年間、箱根の難所25/1,000の急勾配など山間を何百回と往復し、地球を18周半する距離を走行しました。 |
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蒸気機関車D52の脇には、「汽車ポッポ」の歌碑が設置されています。 |
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この有名な童謡の作詞家・富原薫さんは御殿場出身。 |
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もともとこの歌は、旧陸軍の演習場があった御殿場駅で蒸気機関車(汽車)に乗って出征する兵士を見送る内容の「兵隊さんの汽車」として世に出しましたが、戦後、「汽車ポッポ」と内容を改め現在まで歌い継がれています。 |
乙女口レポート
乙女口ロータリーの看板案内図
乙女口は、改札を出て右折、 |
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連絡通路から見た線路の様子。 |
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連絡通路の突き当りには、エレベーター乗り場。 |
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階段は、両サイドに2つあります。 |
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突き当りの案内看板で、目的地への近道階段をチェックして進みます。 |
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左に進むと、コインロッカー。 |
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ロッカーは、小型サイズからスーツケースが入れられる大型サイズまで揃っているので、旅行中に荷物が増えたときにも安心ですね。 |
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ロッカーの前を通り過ぎ、大階段を下っていくと・・・ |
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ロータリーに到着。 |
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下りてすぐの場所に、タクシー乗り場があります。 |
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アウトレットや羽田空港、箱根方面行きのバス停も、階段のすぐ近くです。 |
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その脇には、観光案内所。 小田急箱根高速バスの自動券売機も、この中にあります。 |
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線路脇には、喫煙スペースが設けられています。 |
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一方、突き当りで、 |
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すぐ目の前に、送迎者用の停車場があります。 |
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その先には、時之栖や秩父宮公園行きのバス乗り場。 |
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その近くにはせせらぎ広場があり、ベンチが並んでいます。 |
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寒い時期、湧水の池には水がありませんが、7月~9月にかけては水がはられ、涼を届けてくれます。 |
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駅舎側に振り替えると、 |
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階段下にお手洗い、 |
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階段脇に喫煙スペース、 |
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連絡通路下にはサイクルステーションとしてテーブル一体型のサイクルラックが並び、サイクリスト以外も利用しやすい休憩スポットになっています。 |
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広場中央には、目を引く乙女口のシンボル。 |
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もう一つ、目を引くモニュメントが・・・。 富士山の伏流水が豊富な水の町・御殿場を象徴する新たなシンボルです。 |
基本情報
住所 | 静岡県御殿場市新橋1898-3 |
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停車場 | 有り(送迎用) |
アクセス | 東名御殿場ICから約1.5Km(約5分) |
- 掲載する内容は正確性を心がけておりますが、現地の事情や状況の変化により変更する場合もございます。
お出掛け前に、現地にご確認ください。