富士登山道の吉田口の起点「北口本宮冨士浅間神社」
富士山信仰と深い結びつきを持ちパワースポットとしても有名です

北口本宮冨士浅間神社


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現地レポート(後編)

レポート後編は、「本殿」の周囲を時計回りにグルっと周ったコースのレポートです。

社務所

「本殿」の左手奥には、「社務所」。
1741(寛保元)年、村上光清を中心とした富士講中により建立された国の重要文化財です。

北口本宮冨士浅間神社 社務所

七色もみじ

「本殿」の左手には、七色もみじを中心に緑色に包まれた空間が出来ていました。
地面を覆う苔、苔で覆われた幹、緑が眩しいもみじの葉。
自然が彩る空間は、居心地が良く癒されます。

北口本宮冨士浅間神社 七色もみじ

冨士次郎杉

右手には、これまた立派な杉の木があります。
「冨士次郎杉」と呼び、樹高は約30m、幹の太さ約7.8m、根の太さ約17.2m。
「拝殿」の一部であるかのように、ひさしを飲み込み成長を続けています。

北口本宮冨士浅間神社 冨士次郎杉

東宮本殿

「本殿」の左後方には、「東宮本殿」。
1223(貞応2)年、鎌倉幕府二代執権の北条義時による創建と伝えられていますが、現在の建物は、1561(永禄4)年に武田信玄が川中島の戦いの戦勝を祈願して再建したもので、国の重要文化財に指定されています。

北口本宮冨士浅間神社 東宮本殿

神武天皇社

「東宮本殿」の左隣には、1962(昭和37)年建立の「神武天皇社」。

北口本宮冨士浅間神社 神武天皇社

恵比寿社

「本殿」の裏にはえびす様と大黒様、2体の愛らしい彫刻が並ぶ「恵比寿社」。
左側の鯛を抱えているえびす様は、左甚五郎(ひだり じんごろう)の作と伝えられています。

左甚五郎は、江戸時代に活躍した伝説の彫刻職人。
彼の作品として、日光東照宮の「眠り猫」が有名です。
講談や落語などで登場する左甚五郎は、酒好きでだらしないけど、職人としては超一流。
腕1本で精巧な作品を作り上げ、権力者の鼻を明かす庶民のヒーロー。
魅力的なキャラが江戸の庶民の心をわしづかみ、演目が大ブームになりました。

北口本宮冨士浅間神社 恵比寿社

西宮本殿

「本殿」の右後方には、「西宮本殿」。
1594(文禄3)年、都留郡の領主・浅野左衛門佐氏重が建てたものとされ、国の重要文化財に指定されています。

北口本宮冨士浅間神社 西宮本殿

「本殿」の右手には、社がズラッと並んでいます。

北口本宮冨士浅間神社 本殿の右手の社

登山門

「西宮本殿」の右後方には「登山門」。
「富士北口登山本道」の石碑もあり、ここが吉田口登山道の起点となります。

北口本宮冨士浅間神社 登山門

祖霊社

「登山門」をくぐった正面には「祖霊社」。
ここには富士講の支えとなった3柱、富士講の開祖・藤原角行、北口本宮冨士浅間神社の復興に尽力した村上光清、江戸庶民に富士講を広めた伊藤(食行)身禄が祀られています。

北口本宮冨士浅間神社 祖霊社

「祖霊社」の後方から一般道に出て、パワースポット「大塚丘」へ向かいます。

北口本宮冨士浅間神社 大塚丘へ向かう道

200mほど進むと、左手に富士講の石碑群が見えてきます。
「大塚丘」は、そのすぐ先。

北口本宮冨士浅間神社 大塚丘へ向かう途中の富士講石碑群

大塚丘(おおつかやま)

左手に鳥居が見えたら、「大塚丘」に到着です。

北口本宮冨士浅間神社 大塚丘

「大塚丘」は高さ5mほどの小さな丘の上に祠があり、階段を上って行きます。

北口本宮冨士浅間神社 大塚丘にを上る階段

ここは日本神話の英雄・日本武尊(ヤマトタケルノミコト)ゆかりの地。
1900年以上前に、ここで日本武尊が富士山を御遥拝したと云われています。
その為、ここは山霊の降り立つ場所とされ、パワースポットとしても知られています。
最近、落ち込むことの多い私も、しっかりとパワーを頂いてきました。

北口本宮冨士浅間神社 大塚丘の上にある鳥居と祠

諏訪神社

境内の右手には、由緒ある摂社「諏訪神社」があります。
実は、この地は「北口本宮冨士浅間神社」よりも先に「諏訪神社」があったと云われています。
「北口本宮冨士浅間神社」の南西に広がる境内林は「諏訪の森」と呼ばれていること。
「吉田の火まつり」で、諏訪の神輿とされる「明神神輿」を冨士山の神輿「御山神輿」が追い抜かしてはいけないこと。
などが理由として挙げられ、「諏訪神社」の鎮座地に「浅間神社」が勧請されたと考えられています。

北口本宮冨士浅間神社 諏訪神社

「諏訪神社の本殿」は1736年に村上光清を中心とした富士講により建立されましたが、1927(昭和2)年に焼失してしまい、現在の社殿は1976(昭和51)年に再建されたものです。
「拝殿」については明確な記録がありませんが、18世紀中期の建立とされています。

北口本宮冨士浅間神社

明神神輿

「諏訪神社」の右側には、「吉田の火祭り」で担がれる「明神神輿」が飾られています。
1990(平成2)年に新調されたこの神輿は、鳳凰が気高く羽を広げ、キラキラ輝く細かい装飾に、目を奪われます。

北口本宮冨士浅間神社 明神神輿

富士御影(おやまみこし)

「諏訪神社」の左側には、「吉田の火祭り」で担がれるもう1つの神輿、「富士御影」が飾られています。
富士山をかたどっており、古来の神輿のイメージを裏切る奇抜なデザインが、目を引きます。
重さは約1トン。
祭りの途中には、この神輿を地面に3回落とすという変わった決まりがあります。
それは、荒ぶる富士を鎮める為だそうですが、知らずに見ているとビックリしてしまいますよね。

2つの神輿が練り歩き、本町通りが炎に染まる来年の「吉田の火祭り」が、今から楽しみです。

北口本宮冨士浅間神社 富士御影

「北口本宮冨士浅間神社」には八百万の神さまが集結していると言っていいほど、多くの社殿が並んでいます。
1つ1つの由緒が興味深く、多くを伝えたいと欲張りすぎてしまい、前後編の長いレポートになってしまいました。
長文にお付き合い頂き、ありがとうございます。

「北口本宮冨士浅間神社」に一歩足を踏み入れたときから、迫力ある杉や檜、歴史を感じさせる苔など、長い年月をかけて作り出された境内の雰囲気に圧倒されてしまいました。
ここには凛とした空気感があり、その中にいると冷静に物事を見つめ直すきっかけにもなるようです。
信仰や神社の歴史などに興味がない方でも、心をリフレッシュさせる場所として訪れて頂きたいスポットです。

北口本宮冨士浅間神社 参道
 
 
 
  • 2018年11月29日
  • 掲載する内容は正確性を心がけておりますが、現地の事情や状況の変化により変更する場合もございます。 お出掛け前に、現地にご確認くださいませ。
 

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