ジビエを使ったハンバーガーや加工食品が楽しめる「DEAR DEER」。
生命と食のつながりを学ぶこともできます。

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富士山ジビエセンター

2024.10.6
DEAR DEER

ご案内

鹿の恵みを地域資源へと変える新たな施設

2024年7月17日、「道の駅 富士吉田」に隣接した絶好のロケーションに、富士山ジビエセンター「DEAR DEER」がオープンしました。
ここでは野生鳥獣の処理加工だけではなく、加工したジビエを味わったり、地域の特産品として購入できる販売店が併設されています。
地産地消やジビエ文化について知ることができる学びの場としても機能し、鹿害対策だけでなく、地域の新たな魅力を伝える発信拠点にもなっています。

富士山を脅かす野生鹿を地域資源として活かすプロジェクト始動

富士山麓には多くの野生鹿が生息しており、長年、その食害が深刻な問題となっています。
鹿は愛らしい見た目とは裏腹に、驚異的な繁殖力をもつ動物としても知られています。
1歳の秋には発情期を迎えて70%以上が妊娠し、2歳を超えるとその妊娠率は80~100%にも達します。
さらに10歳を過ぎてもその能力が衰えることはなく、毎年1頭、稀に2頭の子鹿を出産します。
こうして生まれた子鹿も1年後には次の世代を妊娠・出産するため、この増殖サイクルは驚異的なスピードで繰り返されているのです。
そのため、個体数調整のための捕獲が進んでも、鹿による被害は後を絶ちません。
木々の皮が剥がされ、芽や葉が食べ尽くされ、富士山の自然環境や農業に深刻なダメージが及んでいます。
特に、フジザクラやフジアザミなどの富士山固有の植物が食害され、絶滅を心配する声もあがっています。

毎年500頭以上の鹿が富士山周辺で捕獲されていますが、処理施設が整っていなかった今までは、そのほとんどを埋却処分しなければなりませんでした。
こうした「マイナスな存在」とされてきた鹿を、地域資源として有効活用するため、このプロジェクトが立ち上がったのです。
構想に3年、そして2度のクラウドファンディングを経て、ついに2024年7月、「DEAR DEER」がオープン。
多くの人々の共感と支援を受け約6.3億円もの寄付が集まり、このプロジェクトは実現しました。

現地レポート

「道の駅 富士吉田」に隣接した絶好のロケーションに、新しくできた「DEAR DEAR」。
鹿のオブジェが目印です。

DEAR DEER 鹿のオブジェ

店舗に向かう散策路にあった、かわいらしい足跡。

DEAR DEER 鹿の足跡

その足跡の先には、黒い外壁のスタイリッシュな建物。
実は、これが販売店を兼ねた加工場なんです。
一般の加工場のイメージとは違ったお洒落な雰囲気で、通りすがりでも思わず立ち寄りたくなってしまいます。

DEAR DEER 建物外観

外壁には、施設の目的やジビエの現状などが分かり易く紹介されています。

DEAR DEER 屋外展示

加工作業の見学コーナーもあります。
この日は見れませんでしたが、タイミングが良ければガラス越しに解体作業をご覧いただけます。

DEAR DEER 加工作業の見学コーナー

店内も黒を基調としたスタイリッシュな雰囲気。

ここで人気のハンバーガーは、パティを生から焼くこだわりの調理法で、注文後10~15分待つようになります。
カウンターで早速、メニューを注文。
料金を支払い、番号札を受け取ります。

DEAR DEER 店内カウンター

その間に店内を物色。
肉の塊が並ぶ一般的な加工施設と違って、ここは解体から加工、販売まで一貫して行うので、オリジナルの加工品も販売されています。
ハムやソーセージなどここでしか味わえない一品や、ビールも販売しています。
鹿のソーセージは、自分用としてももちろんですが、お土産としても喜ばれそうですね。

DEAR DEER ハムやソーセージ 加工食品

下段には、「富士ヶ嶺ふじがねポーク」が並んでいます。
富士ヶ嶺ふじがねポーク」は、丁寧に時間をかけて育てられた富士山麓のブランド豚。
通常は、成長を促進する餌を使って90日程度で出荷される豚が多い中、「富士ヶ嶺ふじがねポーク」は成長を促す餌を使わずに、約180日かけてじっくり育てられています。
その独特な育て方により旨味がじっくりと引き出され、特別な味わいが楽しめます。

DEAR DEER >富士ヶ嶺ポーク

ワンちゃん用の鹿ジャーキーも販売されています。
グルメなワンちゃんに、どうぞ。

DEAR DEER ワンちゃん用の鹿ジャーキー

こちらには、ワインのセルフサーバー。

DEAR DEER ワインのセルフサーバー

山梨県内のワイナリーから厳選された6種類のワインが揃っており、1グラス¥500で楽しめます。
3グラスセットなら¥1,300とお得です。
鹿肉との相性も抜群ですね!

DEAR DEER ワインのセルフサーバー

こちらの本棚には、自然の魅力や生命の大切さを伝える本が並んでおり、テラス席でもゆっくりとご覧いただけます。

DEAR DEER 本棚

今回は10分程度で、注文の品が出てきました。
店内にはイートインスペースが無いので、周囲の景色を楽しみながらテラス席でいただきます。

DEAR DEER テラス席

鹿肉ソーセージのホットドック。
食いしん坊な私は写真を撮る前に、ついついかぶりついてしまったので、ホットドックが半分の長さなのはご容赦ください。
鹿肉ソーセージは臭みを心配していたのですが、臭みが全くありません。
むしろ香ばしく、しっかりした味付けが際立ち、ケチャップも要らないぐらい。
歯ごたえもあって、気づけばあっという間に完食してしまいました。
おかわりしたくなる美味しさです。

DEAR DEER ホットドック

富士山麓の豊かな自然の中、新たな形で鹿を活かす「DEAR DEER」。
ジビエのファーストフードやオリジナル加工食品など、ここでしか味わえない絶品の味が揃っています。
自然を大切にし、地域の恵みを最大限に生かしたこの施設では、ただ買い物するだけじゃなく、生命と食のつながりを学ぶこともできます。
ぜひ一度足を運んで、富士山の新しい魅力を発見してみてください。

DEAR DEER 屋外の椅子

メニューの写真

DEAR DEERメニュー

基本情報

住所 山梨県富士吉田市新屋725-3
(道の駅富士吉田 隣り)
TEL 0555-73-9111
お休み 火~木曜日
営業時間 金~月曜日 10:00~16:00
駐車場 有り(無料)
アクセス

中央道河口湖ICから約4.5km(約8分)

東富士五湖道山中湖ICから約5km(約8分)

サイト
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