「モンミュゼ沼津 沼津市庄司美術館」で2019年7月6日から7月28日まで開催中の「秋山正義 油彩画展」の現地レポート！

「モンミュゼ沼津 沼津市庄司美術館」で2019年7月6日から7月28日まで開催中の「秋山正義 油彩画展」に行ってきましたので、その内容をお伝えします。

「モンミュゼ沼津～」の館内は撮影禁止となっておりますが、許可を得た上で撮影しておりますので、ご了承ください。

玄関を入ってすぐに、寺院を守護する仁王像のような、迫力ある「阿吽」の作品が出迎えてくれます。

秋山氏はもともと文字のデザインをする仕事を30年近く行っていたそうで、作品にはそこで培われたバランス感覚や文字への思いが見え隠れします。

作品は文字の成り立ちを表現するところから制作し始めますが、作品の中には制作過程の中で湧きおこる様々な感情も注入されて出来上がるそうです。

よぉ～く見ると、デザインに隠れて「サッポロビール」の文字。

そう、これらは使い終わった屋外広告を再利用しているECOな作品です。

秋山氏の作品には、落款印がありません。
作品の完成時には、1枚のキャンパスの中で全体のバランスを考えた作品が出来上がっています。
落款印が入るとその均衡が崩れてしまうので、あえて押さないそうです。

また、作品タイトルもあえて表記してません。
それは、タイトルにとらわれず自由に見たままの印象をを楽しんでほしいからだそうです。
その中で、作品の中に隠れている文字をみつけ、その文字の成り立ちを考え、また作者の感情にも思いを馳せます。

秋山氏は、想像を膨らませる新たな鑑賞方法を、提案してくれているようです。
与えられたものを素直に受け止める鑑賞も楽しいものですが、これからのグローバルな競争社会では新たな発想力を求められる場面が多くなり、想像力を鍛える鑑賞も重要視されるかもしれませんね。
私自身、家に帰ってからも答えの出ない難問を前に、作品の意図を探し続けるループにどっぷりはまってしまいました。

「秋山正義 油彩画展」は7月28日までの開催ですので、ぜひお早めに足をお運びください。