ほぼ毎月、地元にゆかりのある作家を中心に、様々なジャンルの企画展が開催される「モン ミュゼ沼津 沼津市庄司美術館」の現地レポート!

沼津市庄司美術館・モンミュゼ沼津

沼津市 観る
2024.4.17 2019.4.12
モンミュゼ沼津 沼津市庄司美術館

ご案内

  • ほぼ毎月、地元にゆかりある作家を中心に、様々な企画展が開催される美術館

「モンミュゼ沼津 沼津市庄司美術館」では、地元にゆかりのある作家を中心に、様々な企画展が開催されています。
1階と2階で別の展覧会を行うこともあり、合計すると年間で15~20回の展覧会が開催されます。
ほぼ月毎に違った作品を楽しめるので、飽きることなく何度でも足を運びたくなる美術館です。
また「モンミュゼ沼津~」では、抽象木版画の先駆者として知られる山口げんの作品や、色彩文化の研究に長年を費やした前田千寸ゆきちかの資料を多数所蔵し、定期的に展覧会も行われています。

美術館には美術関連の本を約2,000冊収めたライブラリーもあるので、美術関連の資料をお探しのときにも役に立ちます。

展示室の一角にある木管パイプオルガンのコンサートも定期的に開催されています。
ぜひホームページ等でご確認ください。

現地レポート

「モンミュゼ沼津 沼津市庄司美術館」では、地元にゆかりのある作家を中心に、様々な企画展が開催されています。
それぞれの企画展については別ページで随時ご紹介していきますが、このページでは「モンミュゼ沼津~」の魅力についてご紹介します。

「モンミュゼ沼津~」の館内は撮影禁止となっておりますが、許可を得た上で撮影しておりますので、ご了承ください。

山口源

「モンミュゼ沼津~」では、様々な作家さんの素敵な作品が、企画展ごとに入れ替えで展示されています。
ソファも用意されているので、座りながらじっくりと鑑賞を楽しむこともできます。

モン ミュゼ沼津 沼津市庄司美術館

前田千寸(1880-1960)

そのソファの近くには、前田千寸ゆきちかの資料も展示されています。
前田は、静岡県立沼津中学校(現・沼津東高校)で教鞭をとる傍ら、長年を費やして日本の色彩文化の研究を行った方です。
奈良や平安時代の色を復元する為に古典や染色の資料を精査し、様々な植物の試験染めを何度も何度も繰り返して染色方法を研究しました。
「モンミュゼ沼津~」では、前田の資料約2,500点を収蔵しています。

前田千寸

日本色彩文化史

前田の研究の集大成ともいえる「日本色彩文化史(1960年出版)」は、42片の色見本が付いた566ページの本です。
その分厚さに前田が費やしてきた歳月が表れているようで、重みを感じます。
色見本の原料が手に入れ辛かった為、発行部数を500部に制限しなければなりませんでしたが、染色資料として大変価値があり、復刻版でも¥9万6,000の価格がついています。

日本色彩文化史

前田は1912(大正元)年から1956(昭和31)年までの44年間、沼津中学校(現・沼津東高校)で教鞭を振るいましたが、その教え子の中には、井上靖や芹沢光治良もいました。
二人の偉大な作家に影響を与えた前田は、彼らの作品の中に、前田のことだと分かる人物として登場してきます。

井上靖 「黯い潮」
「夏草冬涛」にて
芹沢光治良 「人間の運命」にて
井上靖 夏草冬涛

ライブラリー

また、2階の一角には美術関係の本がズラッと並んだライブラリーもあります。
その蔵書数は、なんと2,000冊!
貸出は行っておりませんが、入館した人なら誰でも自由に閲覧できるそうです。

モン ミュゼ沼津 沼津市庄司美術館 ライブラリー

絵画や工芸、文芸や絵本など幅広い分野の本が揃っています。
「芸術新潮」も1961年発行のものから揃えており、充実のラインナップ。
美術に興味のある方に役立つようにと、沼津図書館の蔵書と重ならないように揃えられているのも嬉しい限りです。
美術関係の本をお探しの方、ここならお探しの本、見つかるかもしれませんよ。

モン ミュゼ沼津 沼津市庄司美術館 ライブラリー

また、展示室の隅に置いてあるパイプオルガンにも、ぜひ注目してみてください。
金管でなく木管の大変珍しいパイプオルガンで、オランダからわざわざ空輸で取り寄せたそうです。

モン ミュゼ沼津 沼津市庄司美術館 パイプオルガン

手元の上下2段の鍵盤と足元の鍵盤で、金管とは違った優しい音色を奏でます。

木管パイプオルガン

でも、このパイプオルガン、それだけじゃないんです。
鍵盤の左側に出っ張っている6つの取っ手。
それを出したり押したりすることで空気の量が調節され、更に違った音階が出せるんです。

木管パイプオルガン

更に更に、可動式の上の鍵盤全体を手前にスライドさせ下の鍵盤を奏でると、あら不思議。
同じ位置にある上の鍵盤が、触ってもいないのに音を奏でます。
まさに、鍵盤のシンクロ。
重厚感のある音が楽しめます。

モン ミュゼ沼津 沼津市庄司美術館 木管パイプオルガン

木のぬくもりを感じる外観からは想像もつかないほど、高性能な楽器です。
取り扱いには慎重さを要しますので、勝手に触るのは禁物
興味のある方は、ぜひ職員の方に声を掛けてくださいね。

また、その優しい音色を聞いてみたいという方、定期的に演奏会も行われていますので、ぜひホームページでチェックしてみてください。

モン ミュゼ沼津 沼津市庄司美術館 木管パイプオルガン

他にも、存在感のある木像や

モン ミュゼ沼津 沼津市庄司美術館 銅像

入口近くのガラスケースなど、企画展以外の展示もしょっちゅう入れ替わるので、ぜひぜひチェックしてみてくださいね。

螺鈿

「モンミュゼ沼津 沼津市庄司美術館」では、2,000冊の蔵書数を誇る美術関連のライブラリーやパイプオルガンの演奏会など、コンパクトな建物からは想像もつかないほど様々な美術を楽しむことができます。
しかも入館料は、たったの¥200(大人)。
ほぼ月毎に企画展の内容も変わるので、飽きることなく何度でも訪れたくなる美術館です。

モン ミュゼ沼津 沼津市庄司美術館

基本情報

住所 静岡県沼津市本字下一丁田900-1
TEL 055-952-8711
FAX 055-964-1538
お休み 毎週月曜日(祝日の場合は、翌日)、年末年始(12/29~1/3)、展示替えの期間
営業時間 10:00~17:00
料金
高校生以上 ¥200
小中学生 ¥100
駐車場 あり(無料)8台可
アクセス

東名高速沼津ICから約7km(約20分)

東海道線沼津駅より富士急行バスで「原」もしくは「吉原」方面行き乗車「市道」で下車(約5分)+徒歩約1分

サイト ホームページ
  • 掲載する内容は正確性を心がけておりますが、現地の事情や状況の変化により変更する場合もございます。
    お出掛け前に、現地にご確認ください。

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