無料駐車場1
「鮎壺の滝」付近で無料で停められる駐車場は2カ所あります。
1つ目は下土狩駅近くの大きな黄色い建物「コミュニティながいずみ」にある「長泉町営駐車場」。
ここから滝までは、徒歩約6分。
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建物の沼津側1階に駐車場入口があります。
この駐車場は通常有料ですが、「コミュニティながいずみ」利用者や「鮎壺の滝」見学者は1時間無料になります。
利用者
鮎壺の滝見学者 |
1時間無料 |
通常 |
最初の1時間¥200
それ以降30分ごとに¥100 |
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駐車場から下土狩駅方面に20mほど進んだところにある入口を入ると、事務室があります。
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事務室の方に「鮎壺の滝に行く」旨を伝え、事務室前に備え付けられている認証機に駐車券を通し、1時間無料にしてもらいます。
駐車場の利用可能時間と「コミュニティながいずみ」の営業時間は少々ズレているので、早い時間や遅い時間に訪れる方はご注意ください。
コミュニティながいずみ 営業時間 |
9:00~21:30 |
町営駐車場 利用可能時間 |
8:30~21:45 |
- 毎週月曜日(祝日を除く)と年末年始(12/28~1/4)は休館
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「鮎壺の滝」は、伊豆半島ジオパークのジオサイトに登録されています。
建物2階にある「長泉ビジターセンター」では、岩石の標本や立体模型、映像など伊豆半島ジオパークについて紹介されています。
「鮎壺の滝」についてより理解が深まるので、こちらもぜひチェックしてみてくださいね。
長泉ビジターセンター営業時間
平日 |
9:00~18:00 |
土日祝日 |
9:00~17:00 |
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無料駐車場2
2つ目の無料駐車場は県道87号線沿いにあり、4台まで停めることができます。
ここから滝までは、徒歩約3分。
少々狭い駐車場なので、ここでの駐車が難しいようでしたら、「コミュニティながいずみ」の「長泉町営駐車場」をご利用ください。
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ここから"鮎壺の滝 250m"看板が示す方向に進みます。
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住宅の間を抜ける緩やかな坂道を下っていきます。
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本宿用水
途中には、「本宿用水」の案内板があります。
「本宿用水」は1603(慶長8)年、当時の領主・天野康景が黄瀬川の水を本宿耕地へ流下させるように造った灌漑用水路です。
この案内板があった付近に、当初造られた280間(509m)の長さを誇るトンネル入口があったようです。
その後、1854年の安政の大地震によりトンネルが陥没大破してしまいましたが、改めて383間(696m)のトンネルを掘り返したそうです。
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遊歩道を「鮎壺の滝」手前まで進むと、右手にグラウンドのような広場があります。
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鮎壺広場
「鮎壺の滝」周辺には公園(広場)が3カ所ありますが、ここはその1つ目「鮎壺広場」。
走り回るのにちょうどいい大きさです。
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広場にある歩道橋を上ると黄瀬川の堤防に出るので、「鮎壺の滝」の滝口を眺めることが出来ます。
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滝の上部はゴツゴツの岩盤で覆われ、約1万年前、富士山噴火時に愛鷹山と箱根山の谷間を埋め尽くし流れ着いた三島溶岩流の岩石の様子を眺められます。
サラサラとした三島溶岩流は愛鷹ローム層に乗り上げ、流路をここで楽寿園方向に変えたため、ここは溶岩流の南西側の末端となります。
富士山頂上からここまでは直線距離で約30㎞。
富士山が噴火するといかに被害が大きいか、改めて実感できます。
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遊歩道に戻ると、浅い小川の上を渡る橋が架けられています。
夏場は、涼しい雰囲気を味わえそうですね。
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更に進むと、陸地にゴツゴツの岩石が盛り上がっており、ここでも三島溶岩流の勢いを感じることができます。
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そこから橋を渡った先は、斜面の高い位置を進む遊歩道と低い位置を進む遊歩道に分かれますが、2つの遊歩道はところどころで合流します。
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低い位置の遊歩道の途中に、河原に下りる階段があります。
滝のそばまで行く遊歩道は整備されておらず、ゴロゴロした石の上を歩いていくので河原へ下りる際は足元に注意してください。
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河原から撮影した「鮎壺の滝」
落差は約9m。
幅は約65m。
1996(平成8)年3月12日、静岡県の天然記念物に指定され、2013(平成25)年にはジオサイトとしても登録されています。
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河原から眺めた吊り橋の様子
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滝の右側は岩盤の下が窪んでおり、柔らかいローム層が削られた様子を見ることが出来ます。
およそ1万年前の富士山噴火時、この地に火山灰が降り積もってできた愛鷹ローム層に三島溶岩流は堰き止められ、流路を楽寿園方面に変えました。
その後、柔らかいローム層は川の流れで削られ、約9mの落差となり「鮎壺の滝」が出来ました。
また、この窪んだ場所を下から覗き込むと、溶岩樹型を見ることが出来ます。
溶岩樹型がある場所は写真の右側、窪みが1段と低くなっている場所にあります。
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溶岩樹型を見る為には、河原に転がる飛び石を渡って行かなければなりません。
水量が多い時や天候不順の時などは大変危険です。
また、石が濡れているときも滑りやすく危険ですので、近づかないようになさってくださいね。
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私が訪れたときは晴天が何日も続いた後だった為、無事に渡ることが出来ました。
溶岩樹型は、岩盤の下側にある高さ1mほどの窪み部分からかがんで覗き込みます。
溶岩樹型
溶岩樹型は溶岩流がのみ込んだ木が熱によって焼失され、その部分が木の幹の形をした空洞となっているものです。
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しっかりと幹の形を確認できます。
この溶岩樹型の直径は約80㎝。
大人が十分に立ち上がれるほどの高さがあるといわれています。
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滝の裏側にも行ってみます。
裏側から眺める滝のカーテン。
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遊歩道に戻り、吊り橋方面に進みます。
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途中、撮影スポットの案内板があるので、ここからも「鮎壺の滝」をパシャっと1枚撮影。
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撮影スポットから撮影した「鮎壺の滝」
バックにマンションが入らず富士山を収めることができるので、"富士見の滝"らしい自然な1枚が撮影できます。
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鮎壺公園
更に遊歩道を進むと吊り橋の手前に、2つ目の公園「鮎壺公園」があります。
ここは3つある公園のうち1番小さいですが、トイレと屋根付きのベンチが設けられています。
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トイレは、卵型の面白い形。
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「鮎壺のかけ橋」を渡る手前には、観光客数調べの為のボードがあります。
近くにあるペンで、私も丸を1つ追加。
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鮎壺のかけ橋
吊り橋に到着。
この橋は沼津市と長泉町が共同で造り、平成10年竣工しました。
長さ48m、幅1.5m、水面から約8mの高さに架けられています。
ガッシリとした造りなので1人で渡るとそれほど揺れを感じませんが、2人以上で渡ると相手の歩調がユラユラと伝わってきます。
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「鮎壺のかけ橋」は沼津市と長泉町の境界線となる黄瀬川に架けられ、橋のほぼ中央で床が透けている辺りから沼津市に入ります。
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「鮎壺のかけ橋」から撮影した「鮎壺の滝」
吊り橋からは滝の全体像が望め、バックに富士山も撮影できますが、その手前にはマンションも入ります。
時代の流れで致し方ないのですが、マンションが建つ前の景色も見てみたかった…
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「鮎壺」という名前は、鮎がこの滝で止められ遡上できずに群れていたことに由来すると云われています。
しかし残念ながら現在、この付近で鮎を見ることが出来ません。
代わりに、吊り橋付近で大きな鯉が元気に泳いでいました。
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鮎壺の滝公園
吊り橋を渡った先には、3つ目の公園「鮎壺の滝公園」があります。
ここは3つある公園のうちで1番広く、芝生で覆われています。
ピクニックなどに気持ちよさそうですね。
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沼津側の川岸から撮影した「鮎壺の滝」
愛鷹ローム層を正面に眺めることが出来ます。
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「鮎壺の滝」は、住宅街の中にいきなり雄大な景色が広がる珍しい場所です。
その為、お散歩する人を多く見かけ、市(町)民の憩いの場としても親しまれています。
地質学的にも大変貴重な場所ですが、周辺は公園や広場が点在し、春は桜の名所となるので、観光以外にお散歩やピクニック気分で訪れても楽しめる場所です。
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