注目ポイント
間近で感じる清らかな湧水と大自然の癒し
「陣馬の滝」は、「白糸の滝」の北側に位置し、落差は約5mと控えめですが幅は約20mに及ぶ名瀑です。
この滝の最大の魅力は、滝に大接近できること。
柵や囲いが滝の周りに設けられていないため、水しぶきを浴びれるほどの至近距離まで近づき、その迫力を存分に体感できます。
夏場には川で泳ぎ、滝を裏側から眺める人々の姿も見られます。
主瀑から流れる水だけでなく周囲の岩からも絶え間なく水が湧き出し、水しぶきと苔むした岩々が織りなす風景は、思わず見とれてしまうほどの美しさです。
この滝を形成するのは、五斗目木川の上流から流れる清流と溶岩層の隙間から湧き出る水。
日量約48,000立法メートル(年平均)という豊かな湧水量が、美しい景観をさらに際立たせています。
その豊富な湧水量が評価され、「陣馬の滝」は平成2年度に設けられた富士宮市の「保存湧水池」に指定されました。
現在、富士宮市内には16か所の保存湧水池があり、それらは地域の貴重な水資源だけでなく、観光客を惹きつけるスポットにもなっています。
- 年間を通じて枯渇しないこと
- 水質が最高基準(AA)を満たしていること
- 湧水池およびその周囲が自然に近い状態であること
陣馬の滝にまつわる富士の巻狩り伝説
五斗目木川にかかる素朴で美しいこの滝は、1193(建久4)年、源頼朝が富士の巻狩りを行った際、滝の近くに一夜の陣を敷いたことから「陣馬の滝」と呼ばれるようになったそうです。
この滝には、富士の巻狩りにまつわる興味深いお話がもう一つ。
頼朝が滝の近くで陣を張った夜、滝壺から“ドンドンッ!”と太鼓を打つような音が響いてきたそうです。
大きな音だった為、ひと晩中眠ることができず、不思議に思った頼朝は、翌朝、家来たちに滝壺を調べさせました。
そこで見つかったのが、中がポッカリ空洞になった石。
音の正体は、樹木が溶岩に覆われ燃え尽きた後にできる空洞状の溶岩・溶岩樹形だったのです。
これに滝の水が当たり、太鼓のような音を響かせていたんですね。
この石は「太鼓石」と呼ばれ、現在は滝の近くにある遠照寺に展示されています。
現地レポート
陣馬の滝周辺図 看板

「陣馬の滝」に向かうには、地元の人だけが知っていそうな細い道を入っていきます。 |
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暫く進むと、道路に沿って配された駐車スペースが現れます。 |
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少し離れた場所に第2駐車場もあり、40~50台分のスペースが確保されています。 |
![]() 「陣馬の滝」駐車場案内看板 |
第1駐車場のすぐ近くに、清潔なトイレも設置されています。 |
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第1駐車場から滝までは約200m、徒歩約2~3分。 |
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段々と大きくなる滝の音を楽しみながら、川沿いの道を進みます。 |
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遊歩道の舗装が終わると、目の前に広がるのは自然のままの河原。 |
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「落ちないように…!」とハラハラしながら石を飛び移って川を渡り、中州に到着! |
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中州から眺めた滝の様子。 |
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この滝の最大の魅力は、滝に大接近できること。 |
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河原のすぐ脇には、溶岩層の隙間からこんこんと湧き出る湧水スポットが数多く点在しています。 |
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湧き出る水は美しく透き通り、触れるとひんやり冷たく一瞬で目が覚めます。 |
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滝の迫力を間近で体感できる陣馬の滝。 |
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基本情報
住所 | 富士宮市猪之頭529 遠照寺付近 |
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駐車場 | 有り(無料) |
アクセス |
新東名新富士ICから約25Km(約33分) 東名富士ICから約27Km(約35分) JR富士宮駅から富士急静岡バスで「猪の頭行き」乗車「陣馬の滝入口」下車(約60分)、徒歩5分 |
サイト |
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地図
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