注目ポイント
5本の滝
「五竜の滝」は、「裾野市中央公園」内にあります。
その名の通り、「五竜の滝」は5本の滝から成り、黄瀬川本流にかかる大きな3本の滝を「雄滝」、東側の支流にかかる小さな2本の滝を「雌滝」と呼んでいます。
滝が流れ落ちる崖は断層となっており、約1万年前、富士山が噴火した際に形成された新富士山三島溶岩流を観察できます。
平成9(1997)年3月17日、静岡県指定天然記念物に指定されました。
吊り橋の上は、「雄滝」の絶景ポイント
「裾野市中央公園」は黄瀬川と佐野川との合流点付近にあり、黄瀬川には吊り橋、佐野川には太鼓橋が架けられています。
吊り橋は滝壺の正面に架かり、「雄滝」の絶景ポイント。
ユラユラと揺れ、スリリングな体験も楽しめます。
ホテル「五龍館」
以前、この付近は佐野瀑園と呼ばれ、「五龍館」というホテルがありました。
「五龍館」は、旧・東海道本線(現・御殿場線)開通の翌年、1890(明治23)年に開業したリゾートホテルです。
この辺りは箱根や熱海に比べ交通の便がよく、東京から汽車で約4時間で来れる、手軽なリゾート地として人気がありました。
また、東大医学部教授・ベルツ博士が「脚気転養の地に適す」と保証したことも影響し、多くの人々が訪れました。
明治26(1893)年には大正天皇、大正11(1922)年には昭和天皇も(共に皇太子時代)来訪なさっています。
新田次郎もこの地を訪れ、小説「蒼氷」には「五竜の滝」が登場します。
また、歌人・若山牧水も、度々この地を訪れて歌を詠んでおり、園内に歌碑も建てられています。
「東海偉観」をキャッチフレーズに大変な賑わいを見せた佐野瀑園でしたが、昭和9年、丹那トンネル開通により旧・東海道本線(現・御殿場線)がローカル線になると、「五龍館」への客足も次第に遠のいていってしまいました。
現在、その建物は残っていませんが、「裾野市中央公園」として整備され、憩いの場として市民に親しまれています。
現地レポート
「五竜の滝」の看板案内図
「裾野市中央公園」には駐車場が3つあります。 |
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駐車場は、4~9月は午後5時閉鎖ですが、10~3月は午後4時に閉鎖となりますのでご注意ください。 |
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駐車場から道路を横断し公園に入るとすぐ左手に、お手洗いがあります。 |
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更に進むと、軽食処「麦わらぼう」。 |
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まずは、長さ63mの吊り橋「五竜のかけはし」を渡って、対岸へ。 |
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高さは9mでそれほど高くはないのですが、歩くたびにユラユラ。 |
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更に、川の様子が板の間から透けて見えるので、一歩一歩がそろ~りそろ~り慎重になります。 |
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吊り橋を同時に渡れるのは、5人までです。 |
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吊り橋の上は、「五竜の滝」の絶景ポイント。 |
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吊り橋の上から撮影した「雄滝」。 |
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吊り橋を渡った先は、テニスコートほどの広場になっています。 |
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こちら岸には「雌滝」に向かう散策路があるのですが、現在、立ち入り禁止となっております。 |
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また、高いところが苦手な方は吊り橋を渡らなくても、もっと身近に「五竜の滝」を眺められる展望スペースがありますので、ご安心ください。 |
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展望スペースから眺める「雄滝」。 |
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轟轟と音を立て、その名の通り勇ましく勢いのある滝です。 |
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「雌滝」は「雄滝」の右側、木陰にそっと隠れています。 |
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「五竜の滝」は、静岡県の天然記念物にも指定されています。 |
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ここには、御殿場線がまだ東海道本線として活躍していた頃に隆盛を極めたホテル「五龍館」がありました。 |
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明治24(1891)年の開業当時は木造平屋の建物でしたが、3年後の明治27(1894)には2階洋館を増築。 |
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この近くにある階段を上ると、緑豊かな公園の散策路があります。 |
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高い位置から眺めた「雄滝」の様子。 |
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さらに上流から眺めた滝口(滝が落ちる手前)の様子。 |
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園内には、東屋や、 |
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ブランコや滑り台などの遊具、 |
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更に、孔雀と烏骨鶏もいて、小さいお子様も楽しめます。 |
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また、園内の色々な場所には、10枚の「すぅちゃん」パネルが隠れています。 |
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園内には、懐かしい茅葺屋根の建物「旧植松家住宅」もあります。 |
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この建物は、18世紀初めに建てられた農家を移築したものです。 |
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建物の南半分は、脱穀や縄ない、俵編みなどの農作業を行っていた広い土間となっています。 |
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立派な大黒柱。 |
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茅葺の屋根は10~20年に1度葺き替えるそうですが、今では萱が大変貴重なものになり、平成24年に行われた屋根の全面葺替え工事では約2,000万円かかったそうです。 |
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「旧植松家住宅」側には、観光協会やお手洗いがあり、多目的トイレも備えています。 |
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園内には、もう1つ大きな橋があります。 |
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橋を渡った先には、若山牧水の大きな歌碑があります。 |
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砂浜に下る階段もあり、川面近くから吊り橋と「雄滝の月見」「雌滝の銚子」を眺めることができます。 |
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明治から昭和の初期まで「東海の偉観」と呼ばれ、大変な賑わいを見せていた「五竜の滝」は、現在、住宅街の中にある憩いの場として市民に親しまれています。 |
基本情報
住所 | 静岡県裾野市千福7ー1 | ||||
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お休み | 年末年始(12/29~1/3) | ||||
営業時間 |
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駐車場 | 3か所あり(約50台・無料) | ||||
アクセス |
東名裾野ICから約5.5km(約10分) 東名沼津ICから約7.5km(約15分) JR裾野駅から「すその~る(富岡・深良循環 西廻り)」乗車「中央公園前」下車(約7分) |
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サイト | ホームページ |
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